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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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子ども部屋6
 俺は一人暮らしにしては、贅沢な部屋に住んでいる。車を持ち、駐車場を使う代わりに、少しだけ交通の便は悪いが、広くて安い部屋を選んだ。ただ、入った時点でリフォームして間が無く、内装や作りは新しい。部屋は三つで、一間は十畳近い広さのリビングとキッチンが一緒になっている。もう一間が六畳弱の寝室。それに並んで、寝室と同じくらいの小さな部屋が一つある。物置のようにしてしまっていて、あまり人に見せるべきでないものも押し込んであって、遊びに来る子も入れない部屋だ。まあ普通は、客間か、二人暮らしならもう一人の部屋、あるいは子ども部屋か。……そう、今日からここは、伸介の「子ども部屋」だ。

 伸介は部屋の中ほど、埃じみた絨毯の上で、静かな寝息を立てていた。体を横に向けて、後ろ手には革手錠。シャツは脱がせなかった。だぼだぼのTシャツは乱れて、へそまでまくれあがっている。先ほど下半身をほんの少し味あわせてもらったとき、シャツを取り去るのは目が覚めてからの方が面白いだろうと考えたのだ。小さな皮かぶりの性器は、少しだけふくらんでいる。俺が彼が目覚めぬようごく控えめに、いじらせてもらったからだ。柔らかな腹部が、呼吸に合わせ上下していた。幼く無力な、小動物のようだった。
 むき出しの下半身の、足首にも皮の足枷。この手足の拘束具は、SM用のもので、大人のおもちゃという呼び名はいかにも皮肉だ。いや、これは伸介のおもちゃではなく、俺のだから、合っているのかな。
 ともかく首に巻いたのはSMグッズではなく、犬用の首輪だ。中型犬用かな? よく覚えていない。長期間外さないつもりだったので、犬用のものの方が角張らず柔らかいような気がしたのでそうした。
 首輪からこれも犬用の鉄の鎖が伸びていて、壁際の、今時流行らないぶら下がり健康器の下部パイプに巻き付けてある。後ろ手に拘束されていれば、これだけで逃げることは不可能だ。暴れたり騒いだりすれば誰かが気づくだろうということを度外視すればの話だが。

 寝息を立てる伸介の横に座り、柔らかな髪を指先で撫でたりしてみる。熟睡しているはずはない。刺激を与えればすぐにでも目覚めるだろう。

 俺は一度、部屋を出て、リビングに置いたパソコンの液晶CRTの、薄暗い小窓を見た。部屋の角の、天井近く、今伸介の顔を向けてある側を見下ろすように一台、伸介の正面、一メートルほどの距離の床に一台、ネットワークカムをセットしておいた。天井からの視野が、今リビングのデスクトップに映し出されており、伸介の真正面の映像は、まさに彼の目の前に置いたノートパソコンに映し出されている。

 暗い映像の中で、伸介が首を振って顔をしかめ、もぞもぞ動きだしたのがわかった。
 俺もショータイムを待ちきれない。「子ども部屋」のドアノブをひねった。

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