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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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ジェンダーの謎
 ボーイズラブというジャンルが、社会進出かまびすしく男性的になった女性にとっての、男でいうエロ本のようなものだとする、一般向けニュースの乱暴な文面を読み、違和感を覚えるとともに、考え込んだ。

 女性の性欲は、そもそも男性とは異質なものであるという「感覚」は、俺にはぬぐいがたくある。
 しかし生理学的にみても、母胎内においてある時期まで、人間はみんな女だ。ホルモンシャワーを浴びて、男女がわかたれる。その原理から見ても、男女は別の生き物ではなく、左右のベクトルの違い、そして個人によりこのベクトルの左右の傾きも、かなり違う。

 一方。
 女装願望、性転換願望を持つ男性のうちの多くが、ファンタジックな女性にあこがれていて、内には本当の女性を持ってはいないと感じることがしばしばある。「彼ら」の男性に抱かれたい願望や、性欲のあり方も、たぶん「典型的女性」とかなり距離があるか、もしくは全くの別物であるかもしれない。
 性同一性障害というものもあるが、障害と病気はそもそも似たような意味だ。現実が悲劇に満ちていた場合の逃避の道として、潜在意識が変身願望を生み出したとしても不思議ではない。「今の私は本当の自分ではない」と思えば、いくらか救われる。それと、生理学的肉体と精神の不一致を、区別することは不可能と思われる。文面を見てわかるとおり、生まれつきだろうと生活体験が影響していようと結果は同じだからだ。

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 要するに(生理学的に)男性の方がいかに女性的であっても、その人のセックスや性欲の傾向や感じ方は、ホンモノ女性の性欲をはかる物差しとしては、もしかしたらもっとも信用できないかもしれない。

 そうなると、俺がうちなるわずかな女性成分(笑)を基準に、「女性の性欲はそもそも男性とは異質なものであるという」という感覚を信じていることも、当てにならない可能性が高い。

 女性が、男性の性転換願望のごときものを一切もたず(「男」になりたいと思わず)、男性のような「攻め」願望を持ち、少年や男性を陵辱する漫画を描き、それを楽しむ。
 もしかしたらこれこそ、生理学的に男に生まれたら、どんなにココロが女形であっても本当には理解(受容ではなくメカニズムや感覚を、である)できない女の欲望、心理であるのかもしれない。

 にも関わらずできあがったもののいくらかは、十分楽しめてしまう我々ショタコンや同性愛男。性の神秘は奥深い。
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