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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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過去回想① 幼い頃
 ①とかって続きがあるのかどうかわからないが、実家で昔の写真を整理していたらいろいろ思うところがあったもので……。

 なんせあっと思ったのは、未舗装道路で泥だらけ半袖シャツと半ズボンで立っている俺自身の小学生時代の写真。日焼けして小学生にしてはごつくて、涌坂の少年時代のイメージにぴったり……。もっともその写真の俺は一応笑顔なのであいつみたいな暗い影はないが。

 小学校に上がる前、親二人と弟と、ボロアパートで、一間で四人並んで寝ていた。暴れてふすまや障子は穴だらけだった。無論クーラーなどなく、テレビも当初はなかった。デザイナーの親父は夜型で、それ以外にもカーリーヘアだのドレッドだの(一般から見れば)うさんくさい男が何人も出入りして俺の母親は情婦か何かに思われていた。その親父は幼稚園に行く頃は寝ていて俺が寝てから帰ってくるので普段はほとんど口も利いたことが無く、昼間に親父が帰ってくると「お母ちゃん、お父ちゃん『来はった』で」とか言って母親をよびにいっていた。アパートの前には俺の背より高いひまわりが夏の陽射しに焼かれていた……。

 他人から見てどうあれ、俺にとってこの頃は、具体的な出来事は何も思い出せないが、なかなか甘美なビジョンに満ちていた。
 それが、小学校の頃になると、驚くほど空白、あるいはグレイで、何も覚えていないのだった。

 続く(かもしれないw)

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