忍者ブログ
おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

親友なんて言葉
 やたらに親友という言葉を使うのはどうかと思ったりお前恥ずかしくないかと思ったりするのは、むしろこの言葉に甘美な印象を抱いているせいかもしれない。

 当時は互いに俺達親友やね、みたいな言葉を交わしたことはないが、振り返るに親友だったと思える友達は、少年時代常に一人いた。
 小学校時代、至ってできのわるい(勉強できないとかじゃなく「あの子とは遊ぶな」って大人が言うようなタイプね)子どもだった俺と、いつも一緒にいて、話して遊ぶ子というのは、常にとてもできのいい子だった。すごく頭が切れるか、優しくて活発でユーモアのある人気者か、そんなのがいろいろ重なっているか、だ。
 休日も毎週、二人で遊んでいたから、別に教師が気をつかってくっつけたとかの類ではない。まあだいたい教師には嫌われていたしね。白紙作文とか答案、何回出したことか。
 で、小学校高学年の頃、その「親友」だったらしき男というのは、なかなか変わっていた。勉強はすこぶるできて、顔もバタ臭い男前だったが、女にはあまりもてなかった。これは性格のせいで、「俺様」「天才」を真顔で言う男で、資産家の御曹司だった。
 だが五年生の頃、掃除時間に階段の踊り場で六年生二人ととトラブっていた俺の前に一人で立ちはだかった姿を俺は忘れない。口だけではない中身のある少年だった。また気に入らなければ相手が大人でも一歩もひかず言葉をかわし、けんかした。

 毎週のように彼のでかい家に呼ばれて遊んでいたある日、彼に「義兄弟の契りを結ぼう」とかなんとか言われて、指をカッターナイフで切られそうになった。かなりびびって断ったが、結局切るはめになったかどうか、もう覚えていない。でも、「自分で切るにゃったらいいけど」と返事した記憶が……w 要は紙の上に互いの血を出し、混ぜ合わせて互いの出血した指でそれをこすることで、互いの血を体内に入れる、ということだったのだが……。
 姿を見たことはないが、彼は厳格な父親をおそれていた。もしかして親がその筋の人だったんじゃないかと、今にして思うのだが、まあきっと、彼がわりと早熟にそういう世界にあこがれていただけだよね。

 念のため、彼にはこっちの気はなかった。なかったはずだ。カッターで切られそうになったその時以外、人に言えないようなやばい目に遭ったこともないし、ナニ触られたとか脱がされたもない。だいたい俺がそういう対象になるようなタイプではなかったし(笑)

拍手[0回]

 ついでに俺とそいつ、誕生日全く同じだった。同級生だから同年同月同日生まれ。それを知ったときはお互い「気持ちワルー」と声出して顔見あわたものだ。生年月日根拠の占いなんて、全く無意味だよな。

 というわけで久々、思い出話でした。
PR
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Comment:
Pass:
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック