ちょうど新作でそれを扱ってみたところだが、警察で出会い系サイトを「届出制」にするそうな。
　しかし、出会い系だと看板掲げなくても、出会い掲示板みたいなことはできると思うけどね。有料サービスだと「商売」だからこういう店構えますと届出が必要で、そうでないと営業停止になるとか、筋は通るけど、完全無料でも、広告とっても、利用者無料ではやれるし、うちは出会い系やってるつもりはないと言い抜けされたらどうする気なのか……。
　だいたいこういうのって、許認可権という利権を公権力が振りかざしてるだけだよね。児童福祉とやらに実効ある対策を、とれるのか本気でとる気があるのかは、微妙。

　話は変わるけど、世の中乱れて困った子が増えて、簡単にああいうところで自分を売る子が増えている、というのは、一面では正しいけど、世間一般にはたぶん、誤解してる人も多い。
　子どもの貞操観念やモラルの低下とやらで、彼女（彼）ら自身が自分の意志でウリを始めてるケースっていうのは、実は少数派。大半には大人が絡んでいる。
　典型的なケースは、家出少女をちんぴらが「保護」する→上の指示で、ちんぴらが彼女と共同生活をしながら、手懐けと強要を併用して、出会い系サイトに書き込みさせる→少女と買い手が会うときは、ちんぴらはボディガードとして少女と携帯で通じつつ、ホテルの同フロアに潜んでいる→踏み倒しや、少女への過剰な行為があった場合、ちんぴらがかけつけ客から少女を守り、利益を確保する→あがりは上がとり、ちんぴらが分け前をもらい、そこから少女に分け前がいく。
　社会的弱者を搾取するヘドが出るようなシステムだ。しかしながら、そうであればこそ、ベッドで二人きりになった「子どもと大人」の間で大きなトラブルが起こりにくいのである。これは実に、発展途上国の商業的児童売春とそっくりのシステムだ。

　ここでも、明らかだろう。「子どもは変わったか」……醜いのは大人である。子ども社会はそれを映す。

　無知な人々がヒステリックに「買い手の醜さ」「子ども世界の荒廃」を批判したり嘆いたりしているが、自分たちの暮らしと無縁だと思っている段階で、それは偽善的で誰も救わない。

[0回]