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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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世知辛い世の中に戦いを挑め(なんちゃって)
 さて、比較的大きなこっちのお仕事、「東京土産」ダウンロード、通販対応、続いて短編集のダウンロード発行、並行して続けてきた大仕事「子ども部屋」同人誌の原稿作成、入稿。これらを無事終え、まったり気分でスクラッチへの一般参加を楽しめそうだと、先日のブログに書いたばかりでした。

 ところが……。
 木曜の昼過ぎか、印刷会社から携帯にTELがあり、「ご入稿いただいた原稿ですが……」
 そう、「弱者虐待」にあたり、弊社ではお引き受けしかねる、というのです。寝耳に水、青天の霹靂、ばっちり目が覚めるとともに怒りと絶望感がこみ上げます。

 しかしもちろん、僕はすんなり引き下がりはしません。

 ここは、かつてあの「少年残酷館」を出してくれた印刷屋でありながら、昨年「無間」を断ってるんです。もっともあの本はおそらくショタアンソロジー史上最高のハードさと反社会的な内容なのでw、それは納得しました。しかしそれでも、ここを使うことはもうないな、と思っていたのですが、少部数でも割高でない(200部作るのの九掛けくらいの利益率が、100部以下でもある)、オンデマンドフルカラーカバーつき新書セットという、「子ども部屋」におあつらえ向けのプランに惹かれ、再度申し込んだのです。話が通じる人がいて、仕上がりが読めるのは大きいですからね。特に安い仕様の新規は心配なんですよ。

 フルカラーカバーつき文庫、新書、ってのは、共同制作で「犬小屋」に参加させていただいて以来、やりたくてしょうがなかった企画です。
 しかし、「子ども部屋」はその文章量からページ数と価格が相当なものになること、文章はすでにほぼWEBで露出した内容であることから、部数も出ないであろうこと、また小ロットであれば、ますます本の値段を上げなくてはならない……。
 こうしたことから、代表作の一本となった長編なのに、書籍化はできないんだなあ、とあきらめていた矢先に、このプランを見つけ、飛びついたのです。

 新書ですが、やや特殊な仕様で、全ての原稿はそれに合わせて作成しました。だから、よそにそのまま持ち込むことはできない。やるなら244Pとカバーを再調整です。
 そして大概の出版社は、このプラン同様の利益率を確保するには(作った半分が売れたら印刷代が出る、というのを僕は目安にしています)、200つくらないといけない。売れる見通しは同じ冊数で、予算が倍必要です。

 引くに引けないとはこのことです。時に大声を出しながら交渉しました。

 「弱者虐待」を扱っている、という根拠だというので、実行行為なら世間一般には合意だろうと少年少女相手の性交は弱者虐待で、子ども同士の性行為は公序良俗に反するだろう、御社はロリ・ショタのエロ「創作物」は一切扱わないのか、と聞いたら、扱うという。だったらコピーでない印刷屋本で、この程度はいくらでも出ている、無間はともかく、この本が「ご時勢的に」無理とはとうてい思えない。完全原稿での入稿をもとめ、特殊な書式を指定しておき、事前の概稿チェックの要求、案内もなく、主観的な御社のみの、きちんと公表すらしていない基準で、俺の手間と時間と金を台無しにするのか、さんざんロリ・ショタのエロ出版物を作成し、作成し続けている会社が、人の作品を、取り扱いできない範囲の「弱者虐待」と主観で断定して、交渉の余地も得させず謝るだけで済むと思っているのか。

 夜八時の電話を最後に三回、(間に向こうの協議を挟み)三時間以上話したかな。絶対に引く気はないと粘り、結論は今日(土曜)の昼までに持ち越しになったのです(向こうが再協議して連絡)。

 電話の間はアドレナリン爆発で元気でしたが、夜、くやしくてくやしくて何も手に着かないし眠れない。日付の変わる前は、忙しそうなTさんやRさんに無理矢理チャットにつきあってもらいましたが……。

 朝方、気を取り直して相当あちこちの印刷屋を調べました。200部以上なら、いくらでもあるんですが、そうでないとなかなか……。でも実は、一社見つけました。最悪、ちょっと安っぽそうなここに頼もう、と決めて、ようやくいくらか眠れました。印刷のクオリティは、絵は僕だし、字がメインだし、ということではそんなにこだわりはないんです。装丁の方が肝心。なんせコピーじゃ絶対作れない本なんで、無間のように自分じゃやれないんです。

 午前中電話待ちの予定が、実はこっちも臨時だったんですが、医者の都合で診察日が変わって、ちょうどその午前に当たってるのに、当の朝気づきました。
 それで向こうの営業時間開始直後に、家に戻ったら電話一本入れるから、連絡は急がなくてよいと伝え、病院に。

 でこっちから帰宅を告げた直後、ちょっと偉い人かもしくは、営業部門で、たぶん話したことのない人から電話が。
 「この本は児童を虐待してますよ、監禁調教してますよ、児童虐待と犯罪が内容ですよ、主張しまくっているカバーのキャプションがまずい云々」
 ……この切り出し方は、もしかすると……。
 裏表紙のキャプションと、「少年愛監禁調教ストーリー」などという表現を何とかしてもらえれば、やらせてもらいます、というのです。

 ここから先は、詳しいことは伏せます。向こうも実は、挿絵などでもっとグレーとブラックと判断した部分があったので、「妥協点」を協議したのでしょう。結論がこちらの望むものだったのですから、このグレーとブラックについて、僕が実際に聞いた情報と、推理した情報を記すことは、出版社に無用のプレッシャーをかけることになるので、フェアーでないと考えます。出版社の名前もわかる人にはわかるでしょうが出しません。

 しかしいい加減な基準しか示さず、事前に概稿をも求めないで、司法や規制派の圧力を顧客である同人作家に丸投げの印刷屋の姿勢には、「泣き寝入り」すべきでないと考え、僕は、今回相当な粘りで圧力をかけ、成果を引き出しました。

 言っておきますが、大声を出してヤクザまがいの脅しをしたわけではありませんよ。ここに書いたように、印刷屋のスタンスが、同人作家のみにリスクを背負わせる形になっており、そして今回、原稿の形式が特殊であったこともあり、こちらが取り返しのつかないダメージを被るはめになりそうだったにも関わらず、そういう場合に、「すいません」と謝れば済むのは、金銭のからむ契約関係や企業には絶対にあり得ない、印刷をしないというなら、損害賠償訴訟も辞さない(実際にはする気はないですが、それだけの損失を与えていると主張したわけです)、こちらは絶対謝罪のみでひくことはない、というあたり、こまごまと社会情勢やこの会社の今昔の仕事ぶりを根拠に挙げながら、抗議したわけです。

 これはねえ、他のサークルのためにもと思うのですよ。低年齢を性対象とした内容の場合、特に表紙でのインパクトを避けること、名札やランドセルなどはっきりと子どもとわかるオブジェクトを避けるなど、現時点でダウンロード系がやっているような自主規制の一般基準を参照するとともに、早い段階での概稿を送り、「うちで刷れるか、何を配慮すればいいか」聞いてくれというような告知は、検討すると向こうも言いました。

 今後はまあ、うちで出す本は、これをします。挿絵原案でもっともハードな部類を下絵でも何枚か、ストーリーの概要、あたりを送って、相談してから原稿を作る、というね。

 長くなりましたが、「子ども部屋」同人誌、出せます。二段オチがなければ(笑)
 あらためて楽しみです。僕自身がw もしほとんど売れなくても、作れるだけでうれしいですわ。久しぶりの印刷屋本ですからね。

 ……スクラッチは明日か。ああ、いい気分で迎えたいな東京の休日。久しぶりに買専楽しみたい。


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