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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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エクスマキナ
 ここんとこどうもまた体がだるくて出不精になっていましたが、夕方重い腰を上げて、「エクスマキナ」観てきました。

 CGアニメにあまり興味はないのですが、トレーラーの出来がまずまずで惹かれたことと、based on Shiro Masamuneなのでやはり一応観ておきたいと。

 出来はまあ、50点ですね。普通とイマイチの間くらい。
 CGかどうかは置いて、ビジュアルアートとしてそれなりに新しいことはしていて、部分的にはレベルも高く、そこは挑戦として評価できます。少なくともディズニーのCG動物アニメみたいに気持ち悪いだけの未完成な自己満足を大衆に晒してるようなレベルではないです。
 ただ相当なお手間入りで、多数のクリエイターが参加しているためか、統合が不十分で所々違和感を感じ、それがドラマへの感情移入の大きな妨げになっています。人間の肌のテクスチャー精度が、場面によって違う。これは計算上は同じとか言っても仕方がない。現実に違って見えます。革ジャンの異常に細かいディテイルと、のっぺりしてやや気持ち悪い人肌の描写が同じ画面に出てくる。音も、ブリットの落ちる金属音や銃撃音が、雑音が少なすぎて不自然に聞こえるところがけっこうあります。これらは個々のクリエイターの責任ではなく、全体をコーディネイトする監督レベルの雑な感覚が原因なんでしょう。肌にしても、場面によっては表情の動きとともにしっくり行ってるところも見られるだけに惜しい。全体のモデリングやテクスチャーの精度が平均としてこの映画のレベルだと、もはや2Dアニメ塗りの人体は統合が難しく、バイオハザードやメタルギアのやってる三次元ポリゴンにテクスチャーを貼り付けて人の顔などを表現する手法は、選択としては正解と思うし、それだけに統合のまずさがほんとに惜しい。

 メカニックは兵器系を中心に戦闘サイボーグなどはなかなか。市街もなかなか。ただし新味には乏しいです。車のデザインは完全に失敗です。

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 アクションは前半まずまずですが、だれます。特に中盤以降はどうでもよくなってきますね。クライマックスのできが全体で一番ダメです。爆発は多いのでまあ、軽く楽しめる感じかと。
 シナリオ。三文の価値もないです。安っぽいメロドラマ、お約束の展開に、新味のないテーマ、俺は子どもか言語化しないで表現しろと言いたくなる説明的なセリフ。いただけない。

 僕は原作も劇場版一作目アップルシードも知らないんで、何とも言えませんがこれ、どの程度士朗さんの原作が生かされてるんでしょうねえ。まあ、劇場版一作目があんなに素晴らしかった攻殻機動隊が、続編イノセンスでは極端な駄作に落ちるわけですから、あの人の作品はなかなか、お取り扱いが難しいのかもしれません。  まあエクスマキナはイノセンスみたいにダルくはないので、軽いアクション活劇と思ってすかっとしに行くなら、まあまあでしょうね。
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