忍者ブログ
おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

文章力向上
 体中痛いな。ちょっと運動したらこれだ。寒いのは平気だけど天気悪いのでちょっと外に出る気力もなく、むなしく過ぎた日曜日。

 今日は文章について最近考えてることを、比較的しっかり整理してみた。

 文章がうまくなりたい、とか、小説を書く人なら、思わない人は(ほぼ)いないだろう。自分の今いるステージに関わらず、誰だって上は目指したいものだ。うまくなくてもいいものは書けるとしても、技術は邪魔になるものではない。

 しかしこと創作物(小説、イラスト、漫画など)について言うなら、実際には技術は二の次であって、作品の価値、魅力とあまり関係ない場合も多い。大衆娯楽作品にはその傾向が強いと思う。

 その上でも、最低限必要なものはある。「読むに耐えない」という領域を超えるために、文法、最低限の語彙、文章の作法や原則、といったものを、身につける必要がある。以前文章巷談1で述べたように、ここを超えていない小説が、WEB上には溢れかえって多数派でさえあると言えるのだ。

 ではどうすればそこを超えられるのか。

 これについては、「問題意識を持った瞬間に超えられる」と断言する。もちろん通常の高卒程度の知能知識はある前提である。まあ抜き打ちで、中学校の定期テスト五教科で平均60~70点とれるくらい。意外と厳しい基準なんだこれが。無論苦手はあっていいが、国語は60点割ったら問題外。社会も極端に苦手は困るけど、これはまあ、教科書が実生活のニーズとずれてるんでねえ。

 大部分の前述ヘタレ小説の書き手は、自分の小説が最低ラインをクリアしていないという自覚がないと考える。思うに、ほとんど本すら読んでいない。最低限一般的な活字になった小説を読めば、格差が歴然のはずで、自分の書いた物の拙さの原因が何か、考えずにいられないと思うからだ。
 中学生の子どもに小説もどきを見せられて困惑したことはあるが、彼だって誰にでもは見せない。俺が温かく感想を言ってくれると思うから見せたのだろう。彼は読書家だったので、プロとの差は十分理解していたはずだ。
 好きな小説や目指す文章もないのに、ネットで小説もどきを公開するというのは、活字だとちょっと見拙さが目立たないことによって自分を誤魔化しやすいからだが、要は公開オナニーに過ぎない。しかも「ヘタクソ」つまりショーになってないわけだ。

 問題意識を持てば、すでにノウハウは手にしているはずなのだ。もちろん「語彙力」に百点満点はなく、文法力にも完璧はない。これは経験(読む、書く、映画でも何でも言葉に触れる)によって徐々に向上していくしかないものだが、文章の作法や原則など最低ラインのことは学校でも習ってるはずで、忘れたのなら何かテキストでも一冊読めばいいが、これだって三日あれば終わる話だ。

 「そんな無茶な」と思うかも知れないが、俺が認識する「最低限」のラインはそこらへんである。それで十分だ。あとは書きたい物をぶつけながら磨けばいい。それができていないから幻滅するのである。

 その先、先ほど述べた語彙力、ミスの根絶、構成力など高めていくには、「書き手として文章を読む」ことが最大にして唯一の道であると思う。
 例えば同じ形容詞がやたら繰り返されるのはかっこいい文章ではないが、これを回避するためにはふさわしい形容詞のバリエーションをたくさん知っていなくてはならない。
 その意識で他人の作品を読むと、「おお、こんな表現もあったのか!」と吸収でききる。読み手としてだけ楽しむときとは違う。少しステージが上がってくると、高校の頃に単に面白いとだけ思って読んだ小説を再読し、作者のあまりの巧緻に感動を新たにするというようなこともある。
 書きながら自分の至らなさを認識し、時には落ち込んで、また人の作品に触れれば、自分の文章力の向上に繋がるだけでなく、その作品の味わいも深まるのだ。その連鎖が人をより高みに導いてくれることは言うまでもない。
 これはミュージシャンや絵描きにも言えるはずである。たぶんプロは、一般人以上にその世界の作品に深く魅了されている。

 だからこそ、好きな作品や作家の一つもなく、小説を読む気もない人間の携帯小説ブログが痛々しく感じられるわけだ。まあ人の勝手なんだけどねえ。

 で、次回(いつかしらんが)に続くヒキだが、ここで述べた文章力ってのは、実は小説力(まあ「よい」「魅力的」な小説を書く力という意味)とは、無縁ではないけど、実は次元が違う話なんだよね。
 最低ラインを超えてれば、ここで述べた「文章力」が低くても、「小説力」が高い人はざらにいる。向上のコツは、文章力とかぶってると認識してるけどね。
 長くなるのでこの先はまた、別に項を起こすことにする。


おいしいもの! 北の味覚三昧

拍手[0回]

PR
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Comment:
Pass:
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック