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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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ダークセル プロローグ
 ダウンロード販売開始しました、長編の序章をご紹介。

  プロローグ

 光の一切届かないはずのこの暗室の中にありながら、猛雄が目を開くと、天井の煤けた漆黒のクロスの破れ目やしわが見えた。
 この暗室に閉じこめられてから、もう何日が経っただろう。猛雄は日付と時間の感覚を失っていた。最後に食事と水をを与えられてから、何時間経つかもわからない。空腹はそれほど感じないが、ひどく喉が渇いていた。だから二十時間ということはないにしても、七、八時間は経ったのだろうか。
 今外は盛夏のはずだ。密閉された部屋の空調は切られていた。蒸し暑さに体温は上昇し、汗は額や背から、流れ続ける。再び、渇き死にするのではないという恐怖が、猛雄のぼんやりとした意識に、時々浮かんでは消えた。

 猛雄の両腕は天井から伸びた二本の鎖に繋いだ、革手錠で拘束されている。手首には汗が滲んでいた。右腕の内側には点滴の針が刺され、近くに立ったスタンドにぶら下げられた瓶から、得体の知れない液体をゆっくりと、猛雄の体内に流し込み続けていた。

 全裸のからだは仰向けに、ハンモックのような革製の「ブランコ」に乗せられていて、両足は大きく開き、膝を折って、やはり皮の足枷に拘束されている。口にはボールギャグを噛まされていて、よだれが、止めようもなく口の端から流れ落ちていく。

 苦悶に歪んでいるその顔は、まだ未熟な少年のそれだった。猛雄は自分の容姿に自信を持ったことなどはないが、決して美男子ではないにしても、眉は太く、男性的で、大人になればいかめしい、力強さをたたえることになるであろう素地は、すでに窺える。

 柔道で鍛えられ、身長は一七〇センチちょうどくらい。まだ成長の爆発力を十分に秘めた十五歳の肉体は、薄い脂肪に覆われながらも逞しい筋肉の隆盛をたたえ、美しく力強い曲線を描いていた。
 肌は地黒の、日本人としては褐色気味で、体毛は薄く、腋毛や陰毛は生えているが胸部や腹部に発毛は見られない。
 鍛えられた肉体には、縦横に縄目や生傷が走り、両の乳首にはリングピアスがされ、その上にはローターが貼り付けられて、低いうなりを上げて震えている。
 開脚した足の間からは、猛雄自身の手首ほどもありそうな太さの、黒い色の合成樹脂性のバイブレーターが深々と差し込まれ、拡がった肛門に栓をしている。バイブレーターは、くぐもったモーター音を響かせ続け、うごめいていた。直腸内にはもう一個、ローターが埋め込まれ、バイブにぶつかってころころと音を立てている。
 サイズは年齢相応だが、形のよい剥けたペニスは、ずっと勃起し続けて、先走りを滲ませ続けていた。そのペニスの両側にも二個、ローターが貼り付けられている。

 バイブやローターの全てはAC電源に接続してあり、放置すれば永遠にでも振動し、うねり続ける。とても眠ることなどできない。

 全身に与えられ続ける、微妙な快楽と性感は、慣れるに従って拷問のように猛雄を責め立てた。快感を覚え、淫らに悶えながらも、壊れかけた理性が、猛雄を苦しめ続けるのだ。

 そして暗く、モーター群のうなりだけが響く部屋の中で、猛雄の脳裏には、幾度も幾度も、意味もなく思い出したくもない過去の風景の断片が、浮かんでは消えていく。

 めくるめくその想念は、大きな金属音と、暗室に忍び入る鋭い光のラインで閉ざされた。扉が開かれたのだ。


 今回は主人公15歳の高一時代をメインにしたSM調教もので、ショタ要素もありますが、ゲイ、筋肉要素が強い僕としてはけっこう新しい挑戦です。好みの合う方はぜひ。

MUGENDO DOWNLOAD
ダウンロードセンター

デジケットは申請中ですがちょっと時間かかってますね。

追記:
デジケットでの発売も無事開始しました!
[夢幻童] の【ダークセル】

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