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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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お風呂にて
 先日見たイタリア映画(たぶん)に、BGMとしてクラシックギター演奏が使われていて、久しぶりに聴きたくなった。とりあえず手持ちのアンドレス・セゴビアを聴いている。もの悲しさとあたたかさを兼ね備えたこの響きはやはりナイロン弦のクラッシックギターならではのものだ。一枚、CD買おうかな。

 数日前、久々に銭湯で、お気に入りの子に会ったのだ。小4のM君。
 その日はわりとお子様多くて、他にもいろんな子が来ていた。香草湯の説明が読めない子に、これは眠くなる匂いのする花だ、とか説明してやると、おもむろに寝たふりをする。愛らしい。

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 銭湯の付近で、遊んでいる、この前顔見知りになった子らの一団がいて、一人が、今日はこれからどうするのかとか、話しかけてきて、風呂に行くつもりだと言ったら、何時までいるのか、一時間くらいは、八時までいて、というので、待つことにした。その時点ではMはいなくて、Mの兄がいた。
 七時半頃、彼らが来て、かなり久々に、弟M君も来ていた。うれしかった。相変わらずのひとなつっこさで、水風呂に潜るのに執着して、どうしても他の子よりも構ってもらおうとするものだから、俺自身は彼が気に入っているながら、あまり彼ばかりの相手をするのも変だし、と、立ち回りが難しかった。
 途中で小学生に上がるか上がらないかくらいの子がジェットバスに来て、足を入れるなり顔をしかめる。絆創膏だらけの足で、しみるらしい。
 ゆっくりとか、とりあえず足出したまま入れば、とか俺が言ってると、M君は「傷ぎゅっと押さえて入ってみたら」などと構い出す。
 そこにスキンヘッドのおじさん。ちびっこのパパらしい。「何いうとんじゃ痛いことあるかい!」と手厳しく、ちびっこはほとんど泣きそう。ま、そのあとあの痛そうな顔はどこへやら、俺に「スイミングいってるねんで」などと言いつつ泳いで見せたり、M君らとも何か、じゃれあっていたようだ。
 しばらくしてまたスキンヘッドのパパが現れて、ちびっこは「この子らと友達になったで」とか笑って言う。パパはにっと笑って「そうか」と一言だけで、またすぐ姿を消す。

 まあ子どもの背景やケガの原因に何があるか、わかるはずもないが、表面に見えた事象だけについて言えば、俺にはとても好感のもてる風景だった。放任や荒っぽさの印象を裏切る大人の愛情や、子どもの人なつっこさやたくましさ。
 こうした情趣は、昔はあって今は失われて、どこかに「残っている」とかいうものではなく、さまざまなところに存在し、新しく生まれも消えもするものだろう。都会もいなかも関係あるまい。

 さて、俺の方は水風呂がすっかり効いて風邪気味らしい。やれやれ。M君は、大丈夫だろうな。
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コメント
この記事へのコメント
大丈夫ですか?
 M君ですが、すごく元気です。(謎

 あそこは慣れないとなかなか大変かもしれないですね。僕は平気なので、いつまでも入ってれますし、これからが気持ち良くなってくる季節なわけで…。
 確かに、上も下も、なんなら地域を越えた部分が残っているような感じがありますね。いつまでも、残ってて欲しい、と思います。
2007/05/22(火) 12:21:18 | | R #1e34a7d160[ 編集]
無題
(笑)元気ですか、安心しました。

ところで、水風呂、たぶん思ってるところが違うのでは……。サウナのあと、入るところなので……僕はいいとこ一分かな……
2007/05/22(火) 16:06:35 | | とりさん #56ae47e875[ 編集]
遅レスですが
 ああ、本当の水風呂ですね(^^;
 思えば、出会いのきっかけはそこでした。熱々の体で突入したらしばらく漬かれますけど、確かに、体に響くかも……

 しっかし、次はいつになることやら、ですね
2007/05/26(土) 17:40:27 | | R #1e34a7d160[ 編集]
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