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おもに少年愛と小説に関する雑記。エッセイとコラム
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マイケルジャクソンの訃報
 自分のなかでミュージシャンとしてのマイケルジャクソンはとっくに死んでいたものの、実際の死、50歳、と聞けば、いかにも早い。

 彼がステージで才能を花開かせたのは5歳くらいの時のはずです。早成し、晩年をも早く迎えてしまったのかもしれません。

 人が少年愛者になるのに、必ずしも原因や理由はないと思いますが、彼の場合、はっきりとした要因がいくつかあるようです。

 一つは、父親への憎悪。大人への憎しみ、大人になることからの逃避。

 失われた「子ども時代」。同年代の子たちと、遊び、ふれあい、ケンカをする当たり前の経験の永遠の喪失。

 ネバーランドをつくり、少年達を住まわせ、自らの喪失を取り戻そうとした彼ですが、あれだけのものを作り、ディズニーランドをも貸し切れる金と地位をつかみながら、結局手に入れられたのは虚像だけでした。

 近付いてくる少年が、自分ではなく金目当てでないと、信じられる根拠を探さなくてはならない。なまじ資産があるが故に手に入るものが、本質を損なわせていく。

 彼の整形癖も、少年愛とほぼ同じ根から発していると思われます。

 大人になり、父の似姿になっていく自分への嫌悪、自らが黒人であることすら憎ませる……。
 財力故に肌の色すら変えられたことの悲劇。傍目には化け物のようであっても、マイケル自身にはあの姿がよかったのでしょうか。いや、どこまでいじっても、決して満足のいかない自己破壊への片道切符ではなかったのかと思います。

 いささか月並みながら、「金や地位が得られても手に入らないものがあるよね」とか考えてしまいました。

 僕にとっては、あれです。ミュージシャンとしての黄金期、「スリラー」の頃の彼こそがマイケルであって、永遠の輝きです。あれほどの才能で、万人を惹き付けておきながら、彼自身がそう得心して死ねなかったであろうことは、本当に気の毒です。ご冥福をお祈りします。

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